水は料理にはかかせないものです。飲用水に気を使ってミネラルウォーターを飲んでいる方でも、料理用の水は水道水を使っている方が多いのではないでしょうか。せっかく飲用水にこだわるのでしたら、料理用の水もミネラルウォーターを使ってみましょう。
水を料理に使う場合に知っておきたいポイントがいくつかあります。一般的に、和食に合う水は硬度の低い軟水と言われています。たとえば、お米を炊くときに水道水を使うと、水道水に含まれている塩素によって、お米のビタミンの一部が破壊されてしまうので、お米を炊くときの水を軟水にしてみましょう。逆に硬度の高い硬水を使ってお米を炊くとぱさぱさなごはんになってしまいます。チャーハンやピラフなどを作る場合には、この性質を利用して硬度が60〜120の中硬水を使うと良いでしょう。
水を入れて煮込むようなお肉料理の場合には、硬度が60〜120の中硬水を使うと良いでしょう。これは、ミネラルウォーターに含まれているカルシウムがたんぱく質と結合するためです。水を入れて野菜を煮込む場合には軟水が適しています。軟水を使用すると野菜をやわらかく煮ることができます。野菜を煮込むときに硬水を使うとあくがでやすくなりますが、煮崩れしにくくなります。煮崩れさせたくないときや、あくが必要な料理を作る場合には硬水を使いましょう。水ひとつでこんなにも違うのかと思うほどにできあがりに差があります。同じ料理でも味や食感が変わってくるので、楽しみが広がりますよ。
水を使ってだしをとるときにもミネラルウォーターを使ってみましょう。和風だしを取る場合には軟水が適しています。軟水を使うと旨味成分のグルタミン酸が出やすくなります。逆に、硬水を使って和風だしをとろうとすると、旨味成分とミネラルウォーターに含有するミネラル分が結合してあくがでやすくなります。
水はそのまま飲むだけではなく、コーヒーや紅茶、お茶を作るときには欠かせないものです。それぞれの飲み物に適したミネラルウォーターを使うと、それぞれの良さをぐっと引き立たせることができます。コーヒーを淹れる場合には軟水・中硬水どちらもそれぞれ違った良さがあります。軟水のミネラルウォーターを使用するとコーヒーの味わいはまろやかになります。中硬水のミネラルウォーターを使ってコーヒーを淹れると、コーヒーの香りや苦味をはっきりと味わうことができます。コーヒー豆との相性もあるでしょう。お好みの組み合わせを見つけるのも楽しみのひとつです。紅茶には軟水から中硬水のミネラルウォーターを使用すると良いでしょう。硬度が極端に高かったり低かったりするものは適しません。硬度が100前後のミネラルウォーターですと、紅茶の良い香りを引き立たせてくれます。日本茶を淹れる場合には軟水のミネラルウォーターが良いでしょう。軟水のミネラルウォーターは日本茶の香りや旨味を引き出してくれます。