水にはいろんな種類があります。ミネラルウォーターと呼ばれている水は、1990年に農林水産省が定めたガイドラインで原料によって4種類に分けられています。特定水源から採水した地下水をナチュラルウォーターと言い、これは特定水源より採水された地下水で、ろ過、沈殿および加熱殺菌に限るとされています。ナチュラルウォーターのうち、無機塩類が溶解したものをナチュラルミネラルウォーターと言います。鉱水、鉱泉水などです。これらはろ過、沈殿および加熱殺菌に限ります。ナチュラルウォーターを原料として、混合したりミネラル分を調整したものをミネラルウォーターと言います。そして、純水、蒸留水、河川の表流水、水道水など飲用に適した水をつめたものをボトルドウォーターとしています。処理方法の限定はありません。ここでは、ミネラル分の濃度、量について特に規制されていません。
水を選ぶときの目安には、ミネラルウォーターの硬度があります。硬度はかたい、やわらかいと表現しますが、それは決して食感の違いではありません。ミネラルウォーターの硬度というのは、カルシウムとマグネシウムが1000ml中にどれくらい含まれているのかを表したもので、含有量が多いほど硬度が高くなり、少ないほど硬度は低くなります。世界保健機関(WHO)の定義では、1000ml中にカルシウムとマグネシウムが60mg/未満含まれているものを軟水、60mg以上120mg未満のものを中硬水、120mg以上180mg未満のものを硬水としています。
水を選ぶときの目安として硬度を説明しましたが、世界保健機関の硬度の分類以外にも、アメリカ式の硬度による分類方法があり、日本では一般的にこの分類方法が採用させています。アメリカの硬度は、2.5×カルシウム量(mg/1000ml)+4.1×マグネシウム量(mg/1000ml)という計算式で、出た数値が100mg以下であれば軟水、101以上で300mg以下であれば中硬水、301mgを超えると硬水に分類します。
水を選ぶときの目安には、硬度以外にも、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムなどの栄養成分、アルカリ性か酸性かを示したpH値などがあります。pH7を基準である中性とし、数字が多いとアルカリ性です。
水がボトルに入って売られているとついミネラルウォーターだと思ってしまいますが、ミネラルウォーターかどうかは、製品表示を見て判断しましょう。硬度は味にも影響します。飲み比べてみてお気に入りの水を見つけましょう。